雨のち晴れ模様。
「まぁ…」
と照れながら(?)答える天先輩。
「愛葵と一緒に待っててくれたの??悪いことしちゃったわ;;待たせてゴメンね;;」
「いえ…大丈夫です。」
「本当に??ありがとうね♪よし、愛葵、帰るよ!!」
「あ、うん。」
そう言って、私と愛李は天先輩と別れようとしたとき。
「えっ…??」
天先輩が私の腕をグっと引き、耳元で、
「陸上部で、待ってるから。」
そう言って微笑みながら私の頭をポンポンと撫で、私の手にネックレスを握らせた。
「これ…。」
「お前が陸上部に入ったときに返して。じゃあまた。失礼します、久遠先輩。」
天先輩は一礼をして去っていった。
私はその後ろ姿をぼんやり眺めていた。
そしてすぐ、さっき起きたことを思い出した。
すると頭を撫でられたことを思いだし、思わず頬が熱くなる。
「愛葵、顔真っ赤ぁ(笑)」
そう言ってからかう愛梨。
「あ、天君に惚れちゃった?」
「えっっっ!?」
そんなことある訳ない。
出逢ってまだ一時間だよ??
「あ…りえないでしょ…」
そう言って反論する私。
そして、天先輩に握らされた手の中身を改めて見つめた。
女物のネックレスのようだけど…