キス魔なアイツ
「「お2人さ~ん!! そろそろ戻って来て下さ~い。ゲームに参加しないと強制的にバツゲームしてもらいますよぉ」」
「見られたぁ」
「チッ。あいつら…」
至近距離にはいないものの、私たちが抱き合ってる姿が丸見えになる位置まで来て、手招きまてまして、ワザと大声で呼んでる、谷川くんとなっちゃんコンビ。
…ったくもう。
恥ずかしいじゃない。
銀先輩は私を解放すると、今度は手を繋ぎ、みんなの方へ戻って行った。
「今日からオレの女だ。誰も触るな!」
バーベキュー会場に戻って放った先輩の一言。
既にもう酔っ払い状態だったメンバー達に散々いじられたのは言うまでもない。
なっちゃんは笑顔で祝福してくれた。
谷川くんは、私の頭を撫でながら、先輩を挑発してた。殴られてたけどね。
「ゲームはクジで男女ペアを作り…」
ゲームの説明をし出した谷川くんの言葉を遮るように出された一言。
「オレたち不参加」
みんなが言葉を失った瞬間だった。
もしかして先輩って…
かなりの?
…だったりして?