キス魔なアイツ
「「またやってますねぇ。バカップル」」
現れたのは、これまた最近付き合い始めた、谷川くん&なっちゃんコンビ。
こっちの2人はすごくお似合いで、私たちを弄るツボも同じらしく、私と先輩はいじられっぱなし。全くかなわない相手になった。
「環、3人でアイス買いに行こうよ」
「うん!」
「ダメ。お前ら2人で行けよ。それに谷川、何度言ったら分かるんだ。環を呼び捨てにするな!」
「いいじゃんねぇ。た、ま、き!!」
「ダメなもんはダメだ」
ここでなっちゃん登場?
「せ~んぱい。あまり独占欲剥き出しにすると、環に嫌われますよ」
「う……」
「キャハハ。先輩かわいい。本当に環の事が好きなんですね」
なっちゃんまでもが先輩をいじってるよ。もう、この2人って。
「銀先輩も一緒に買いに行きましょう」
私が優しく笑顔で言えば
「おぅ」
恥ずかし気に肩を竦める先輩がいた。
私はこんなかわいい先輩も嫌いじゃないよ。
私から先輩の手を取りぎゅっと繋いだ。