キス魔なアイツ
意外な協力者
あれから3週間が経った。その間、私は一度もサークルには顔を出していない。
「もうサークルは辞める!」
こう何度、なっちゃんに訴えただろう。
「ダメ。『夏会』の幹事が終わってからでもいいじゃない。それとも谷川と私の2人だけにやらせるつもり?」
何度も止められた。
そしてこれが、なっちゃんの言い分。
夏の会…通称『夏会』
我がサークルの伝統行事で、内容は何でもいいんだが、幹事は2年生がやる事と昔から決まっているらしい。
現在2年生は、なっちゃんと私と谷川くんしかいない。
なっちゃんの言い分も分かるんだけどね、銀先輩ともう顔を合わせたくないんだよね。
今更だし、気まずいし。そして私も微妙に立ち直れてないし。
「それにさ、銀先輩、最近荒れてるよ」
「え…?」
「先輩なりに反省してるんじゃない?」
先輩が反省してるかは不明だが、なっちゃんの言う通り『夏会』の幹事まではサークルにいる事した。