サガシモノ~愛と友情の果てに~
「い゛や゛ぁぁぁぁっ!!」
涙ではなく、声が出た。
涙ではなく、足が出た。
あたしは、トーマスの棺桶と共に、ライアン家の一人部屋に入っていた。
はたから見たら、もちろん気持ちが悪いかもしれない。
でも、ライアン夫妻は快く許してくれた。
「しょうがないわよ、とても仲が良かったんだもの。喧嘩っぱやくて問題児だったトーマスを更正させてくれたのは、あなただもの。」
「そうだね、そうだとも。好きなだけそばにいてあげてくれ。」