めぐり会い
「痛かった?」
「始めはね
でもタケとそうなれて幸せ」
「かわいいこと言うなよ」
タケはギュと抱きしめてくれた。
すごく幸せな時間だった。
ずっとこうしていたいけど
遅くなるとまた両親に怒られるから
家の側の公園まで送ってもらって別れた。
「またなぁ~」
「うん」
「またTELするから」
・・・でも もう二度と会うことはなかった。
タケの顔を見るのもこれが最後だった。
この時には最後だなんて
思ってもなかったのだ。
だだ幸せに酔いしれていたのは
あたしだけだったのだ。
タケはあたしのことなんか
どうでも良かったのかもしれない。