現代版 光源氏物語!
人生の分岐点? ありえない部署移動!
とある有名企業の事務の社員になり、3年目。
穏やかで、とても心地良い日々をわたしは過ごしていた。
高校・大学と事務の職に就きたくて頑張ってきた。
おかげでリストラなんて無縁の会社に入社できた。
第一志望の事務の職にも就けたし、そこに働いている人達はみんな大人しく、おだやかな人ばかり。
「藤壺(ふじつぼ)くんは変わっているねぇ」
もうすぐ定年を迎える課長が、お茶をすすりながら言った言葉に、わたしはキョトンとした。
「何がです?」
「こんな地味で目立たない部署に、望んでいることがだよ。普通なら営業とか、秘書を目指すんだけどね」
「わたし、そういう行動的なタイプではないので。事務って地味だけど、良い仕事だと思いますよ? 会社にとって、なければならない存在ですし」
「まぁね。でも若い女の子、キミぐらいなものだから、遊びに誘ってくれる人、なかなかいないだろう?」
確かにここは平均40歳ぐらいになり、大半が男性社員だ。
穏やかで、とても心地良い日々をわたしは過ごしていた。
高校・大学と事務の職に就きたくて頑張ってきた。
おかげでリストラなんて無縁の会社に入社できた。
第一志望の事務の職にも就けたし、そこに働いている人達はみんな大人しく、おだやかな人ばかり。
「藤壺(ふじつぼ)くんは変わっているねぇ」
もうすぐ定年を迎える課長が、お茶をすすりながら言った言葉に、わたしはキョトンとした。
「何がです?」
「こんな地味で目立たない部署に、望んでいることがだよ。普通なら営業とか、秘書を目指すんだけどね」
「わたし、そういう行動的なタイプではないので。事務って地味だけど、良い仕事だと思いますよ? 会社にとって、なければならない存在ですし」
「まぁね。でも若い女の子、キミぐらいなものだから、遊びに誘ってくれる人、なかなかいないだろう?」
確かにここは平均40歳ぐらいになり、大半が男性社員だ。
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