甘い声で囁いて




突然の言葉に手が止まる。


「朝はイジワルな事言って悪かった」


ポンっと置かれた手がなんだか優しくて


温かくて。


「...っ..っく..」


ぽろぽろと簡単に涙が出てくる。


「んで...な..んで」


ムカつくし悔しい。


涙だけは絶対に見せたくなかったのに。


「ごめんな」


そんな一言で簡単に


「お、おかえり」


口を開いてしまう。


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