甘い声で囁いて
「あたし、円谷美弥、宜しくね」
さっきとは違う笑顔を見せられて
「あ、っと高坂みゅうです..」
何だか急に緊張してきた。
っていうかお兄ちゃん!
こんな綺麗な人とお付き合いしてたの?
「可愛いわね、みゅうちゃん」
にこりと笑ってアイスコーヒーを一口飲んだ。
立ち話もなんだって事で近くのカフェまで来たあたし達。
でもそこにはOLさんやスーツを着た男の人達でいっぱいで。
その中に制服でいるっていうのが少しだけ恥ずかしい。
「で、今日はどうしたの?」
そうだ、恥ずかしがってる場合じゃなかったんだ。
ちゃんと言わなくちゃ。
すーはーと一つ深呼吸をして
口を開いた。
「美弥さんは、どうしてお兄ちゃんと結婚してくれないんですか?」