甘い声で囁いて


ひとしきり笑った後、美弥さんが優しい顔で質問してくるから


「好きです!!」


つい意地になって答えてしまった。



あ、今の言い方ちょっと悪かったかな?



「笑ってごめんなさい。みゅうちゃんの気持ちがすごく伝わってきてね。
あぁ、秀介って本当にいいお兄ちゃんなんだなって思ったのよ」


「い、妹..ですから」


「うん。それにまっすぐで、素直で。本当にいい子なのね」


「何で、あたしのことを..」


「秀介からね聞いているのよ。あなたの事」



お兄ちゃんが、あたしのことを?



「あたしね、実はプロポーズしたの」


「え?」


驚くあたしに悪戯っぽくウィンクしてみせる。


「だって待てなかったんだもん。秀介の事本当に好きだし、今でもその気持ちは変わらない。でもね、秀介が言ったのよ。まだ結婚は出来ないんだって。自分はそういう器じゃないって。」

「そんな..」



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