甘い声で囁いて
オタク少女の好きな人
「おっはよ~」
学校に着いて靴を履き替えていると、ポンと肩を叩かれた。
「おはよ、美羽ちゃん」
「おや、今日も徹夜でゲームですか??」
肩までのまっすぐな髪を耳にかけながら
美羽ちゃんが顔を覗いてくる。
「げ、分かった?」
「うん、だって目の下にクマ出来てるもん」
「ひゃーーー」
言われてすぐに手を目の下にあてる。
そんな事をしても隠れるわけではないんだけれども。
「そんなにクマ出来るの嫌ならゲーム止めればいいのに」
「..放っておいて」
アレはあたしが唯一好きな人に会える手段なんだから。
「誰だっけ?みゅうの好きなキャラ、響くんだっけ?」