甘い声で囁いて
着いた場所は小さい頃よくお母さんと来た公園だった。
いつまでも帰らないと言い張ったあたしに。
お母さんは
「お兄ちゃんが帰ってくるまでね」
そう言ってあたしはいつまでもお兄ちゃんが来るまで公園で遊んでいた。
今日はね、こんな事があったんだよ?
こんな悲しいことがあったんだよ?
帰り際、お兄ちゃんに話を聞いてもらうが好きだった。
お兄ちゃんは黙って話を聞いてくれて。
最後は
あたしの頭をなでてくれた。
いつだってあたしのヒーローで。
優しくしてくれたお兄ちゃん。
そんなお兄ちゃんがあたしは大好きで。
恩返しがしたくて。
幸せになってもらいたくて。