甘い声で囁いて
「ちゃんと向き合ってみるよ。美弥と。そしてもう一度彼女にプロポーズしてみる」
「うん・・」
「だったら!今ここで言ってよ!!」
突然聞こえた声に振り返ると
そこには
「美弥・・」
美弥さんと加宮さんが並んで立っていた。
「あたしなんかね!ちっとも完璧なんかじゃないんだよ?」
叫びながら美弥さんが近づいてくる。
「料理なんか出来ないし。洗濯だって、掃除だって下手だし。苦手だし」
「美弥」
「それでもあたしは・・」
「桂木美弥さん!!俺と結婚してください!!」
夜の公園に響くお兄ちゃんの声に
美弥さんが一気に走り出してお兄ちゃんに抱きついた。