甘い声で囁いて



「ち、違うってば!!絶対にそんなこと・・」



「あり得ないって言い切れる?」



「う・・」




「思い出してごらん。彼のこと、知りたいって思ったこと本当にないの?」




そう言われて思い出したのは昨日のこと。



いつもは意地悪ばかりしてくる加宮さんが


あんなに真剣な表情をしたり


柔らかな笑顔を見せてくれたり。



本当のあの人は何処にいるんだろうって


ちょっとだけ思った事はある。


それと..


同じく発生している、この胸の中にある気持ち。



「別に・・知りたくないっていうわけじゃないと思うけど」



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