甘い声で囁いて


どうしてこんなに加宮さんの事を思ってしまうんだろう。



何度頭の中でも考えても答えは見つからなくて。



あんな最低な人、思う必要なんて何処にもないのに。


それでも


考えてしまう。


会いたい、と思ってしまう。


頼ってしまう。








「んだよ、その顔」



え?


学校からの帰り路、美羽ちゃんと別れてとぼとぼ歩いていると


聞き覚えのある声が聞こえて下を向いていた顔を上げた。



「か..みやさん?」


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