甘い声で囁いて
あれ?たしか仕事で暫く帰れないって言ってなかったっけ?
「な、んで、どうして?」
ただただ驚くことしかできないあたしに加宮さんはフッと笑いながら近づいてきた。
「仕事が思ったよりも早く終わったからな」
元気にしてたか?
いつもの加宮さんだ。
あんなことがあった後なのに。
どうしてこんなに優しいんだろう。
「げ、元気だったですよ!!別に加宮さんに心配してもらう必要なんてどこにも」
「んだよ、その変な言葉遣い」
「だってっ..」
ふわりと抱きしめられて
優しくて温かい温もりに包まれる。
「この前は悪かったな、急にあんなこと言って」