甘い声で囁いて



「ありがとう、みゅう」


小さい頃から大好きだった。


この手で頭を撫でられるのが嬉しくて


だからお兄ちゃんのお手伝いや言う事は何でも聞いてきた。



だってその度にお兄ちゃんは



「ありがとう」


そう言って頭を撫でてくれたから。



でも今日は違う、


「あたし、っくひっく..ありがとう、なんて、っく言ってもらう資格なんて

ないよぉ..」


大事な人の親に


あたしは最低な事を言ってしまったんだもん。



「確かに。渡しません、はちょっとアレだったけど」


「だったら..」
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