甘い声で囁いて
それから数日が経った日の夜。
何だか喉が渇いて階段を下りたあたしは
リビングに電気が付いているのが不思議でこっそり覗いてみた。
中にはお兄ちゃんと加宮さんがいて。
何か話をしている。
こっそり行って驚かせちゃおうっと
ドアノブをゆっくり開いたその時だった。
「すまないな、お前に迷惑かけてしまって」
「別に構わないし」
「もう少しだけ協力して欲しい、みゅうがあの時の記憶を取り戻すまで」
「分かってるよ」