甘い声で囁いて
まだ、胸がドキドキしてる。
違う、あの人を見たからじゃない。
でも何だか覚えているような感じがして...
「みゅう!?みゅう!!」
はっとして我に返ると、美羽が不思議そうな顔をしてあたしを見つめる。
あれ?いつの間にか学校に来てたんだ..
「ったく授業中もずうっとぼけ~っとしてるし、大丈夫なの?」
どうやら一日ぼうっと過ごしてしまったらしい。
時計に目をやると既に下校時間が過ぎていた。
「あ、ごめんごめん」
慌てて広げていたノートを閉じて鞄にしまう。
帰り自宅をしているあたしに美羽ちゃんが話しかけた。
「何かあったの?」