甘い声で囁いて
「もうね、この世の終わりっていうのかな、そう思ったんだ。学校にも行けなくなって。
そしてあたしは本当に死のうとしたんだ」
つっかえながらもゆっくり説明するあたしの傍で黙って話を聞いてくれる美羽ちゃん。
「結局出来なかったんだけどね。死ぬことが怖くなったの。
そしてそんな時にあの“声”に出会った」
「みゅうは、加宮さんに救われたんだね」
そっか..あたしは、救われたんだ。
でも
「あたしは過去の恋から逃げちゃった」
「みゅう..」
そこまで話した時だった。
「だから俺が呼んだんだ」