甘い声で囁いて
「ちょ!」
慌てて離れようとすると
「何照れてんの?ほんとにみゅうはカワイイ」
さらにぎゅっと掴まれ、しまいには頭に小さく
ちゅっとキスを落とす。
「きゃっ!」
驚くあたしをよそに、
「マジ?」
「いいなぁ~」
羨ましがる声が次から次へとあがってくる。
今のこの状況が飲み込めないのはあたしだけらしい。
前を見ると美羽ちゃんまでうっとりした顔であたしを見ている。
岩城先輩は黙ったまま何も喋らずにただあたし達のやりとりを
見たまま動きもしない。