<GREEN>


「へぇめずらしい名前。ミズキリンコって読むの?」

オギくんが覗き込んだ。


あたしは紙ナプキンに名前と住所、電話番号を書いた。


「そう。どっちも名前みたいでしょ」

「確かに(笑)」

「オギくんて荻?苗字?」

「そう。荻 森都(オギモリト)」

「へぇいい名前だね。」

「そりゃどうも」

「言われなれてるな その反応」

「まぁね」


そう言ってニヤリと笑う荻くんは、なんだかだいぶ若く見えた。
いくつだろう?

「あの、つかぬ事をお聞きしますが」

「うん」

「いくつ?」

「22」

「やっぱり年下かぁ!」


あたしが納得して頷いていると
荻くんがさも怪訝そうな顔をした。


「・・・あんたがでしょ?」


「・・・は?」

意味が分からず。


「あたし24だけど」



「・・・本気・・・?」


「まさかとは思うけど・・
 いくつと思ったの?」


「・・・・確実に19か20・・位」


「・・・だから君 あたしに敬語まったく使わなかったのね・・」


「失礼しました
・・・ってゆーか いやそれサギだから」


「すみませんねこれでもオトナなレディーですから!
いいでしょこのギャップ!」

そう。
言われなれていますとも。
普段あたしはだいたい4~5歳は若く見られる。















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