禁断
浜辺に入る入り口に石段があり2人は座った


波は静かに打ち付けて

波の向こうに浮かぶ船を仰ぎ見て



(この海の向こう側に豊さんはいるんだ…)
無意識に豊さんを思い出した…

瞬間

浩志が私の肩を抱き寄せ

キス…

私を現実世界に戻そうとはしない

もう一人の私も拒まない


すがりつき
私も唇を重ねた…

私の肩を抱く浩志の掌は優しい…

浩志『今一緒にいる俺を見て…目を見て』

戸惑いながらも 私は浩志の胸にうずくまった
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