血溜まりの中で…眠る。
それから言葉を続けた少年の瞳から、涙が零れ落ちた。


「勇介から場所を聞いて、慌てて…ビルの屋上に走っていったんだ…アイツ、【今まで、ありがとう…】って、嬉しそうに笑ったんだ…そして……」


言葉が詰まって言えなくなった少年を、私は黙って見続けることしか出来なかった。


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