血溜まりの中で…眠る。
「ゴメン………」


「別にいいわよ、簡単に死ぬような身体には出来てないから」


フッと笑ってやった。



「…………」


ヨロヨロと、ゆっくりと立ち上がろうとした、びしょ濡れの身体の少年。


「あんたこそ、風邪ひくよ」
転げ落ちた傘を広い上げて、スッと目の前に差し出した。


「あぁ…」
一言呟くと、少年は傘を受け取った。



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