エングラム



「弟だってさケイ」

ニヤリとシイが言った。

うわまたこの人は!!
私が何か言おうとした時、

「えー、そうかなぁ?」

ケイが上目遣いに私を見た。

可愛すぎる。
こんなお兄ちゃんもアリですむしろ。

「可愛いお兄ちゃんもアリだとさケイ」

「わー、本当っ!?」

「だからまたシイさんは読まないでください!!」

私の鋭いツッコミに、はいはいとシイが笑う。

なんだろうこの人Sなのかな。

「だからシイだって。…あと自分ではノーマルだと思う」

また読んだよこの人、と私が何か突っ込もうとした時、ユウが言った。

「あなたワザと読んでからかっているでしょう」

……それもっと早く言ってくださいよ。

「あ、分かる?」

何故か楽しげにシイは返事をした。



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