この先もずっと
 




「んじゃ、ここで大丈夫」




あたしが止まったのは

細い路地の曲がり角。


優しく頷いてくれた堀北くんを見ると、

あたしの戸惑いに気付いているのが分かる。




「美優ちゃん!」




帰ろうと背中を向けたとき、

ふいに堀北くんに呼び止められて

あたしは振り返った。




「今度また、遊ぼうな!」




"じゃあな"と付け加えて

堀北くんは手を振る。


あたしは何も言わず小さく手を振ると

家に向かって歩き出した。




 
< 194 / 225 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop