洒落にならない怖い話
8周目
俺には、幼馴染の女の子がいた。


家も近くて親同士の仲も良く、俺とその子も同い年ってこともあって小さいうちから一緒に遊んで(遊ばされて)た。


まぁだいたいそういう関係ってのは、歳をとるにつれて男の側が気恥ずかしくなって疎遠になってくものだけど、例に漏れず俺もそうだった。


小学校の高学年ぐらいになると、道ですれ違っても


「よう」


「やあ」


ぐらいのあっさりした関係になってた。


で、中学2年のときの夏休み、その子が突然、うちに来た。


とうもろこし持って。


たぶん、向こうの親にうちに届けるように頼まれたんだろう。


俺はそう思ったし、向こうもそんな雰囲気だった。


あいにくその時、うちの親は外出してて、俺一人だった。


とうもろこしもらってハイさよなら、ってのもなんだかなー、と子供ながらに気を利かせて「あがってく?」と彼女を家に入れた。


麦茶を出して、まぁあたりさわりのない会話をした。


担任がどうとか夏休みの宿題がおわんねーとか。


だんだん打ち解けた雰囲気になってきた時、彼女が不意に「今度○○神社行かない?」と言い出した。
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