洒落にならない怖い話
冗談にしてはひどすぎると俺が言い掛けたその時、女の子の一人が泣きだした。


電源を切ったのに着信したらしい。


半狂乱の仲間たちをなだめて帰宅したのは夜遅くなってから。


疲れていたものの眠れるはずもなく、酒を飲んで気を紛らわせていた。


数日後、一通のメールを受信した。


非通知。


非通知着信拒否設定にしていたのに。


以下全文。


『○君、(彼女)です。急な事でびっくりしたと思います。年々私は生きてる感じがしなくなったので、もう死んでしまうんだろうな、ってわかってたよ。


生きていても楽しくなかったし、意地悪な人ばかりで正直煩わしかったし。嫌いな人を呪い殺してやりたいよね。私にはそれが出来るし。


でも、そうしようとしたら(彼氏)君や、話を聞いてくれたり、慰めてくれた〇君や他の人達の顔が浮かんでくるの。


この世に未練なんか残すんじゃなかったよ。どっちつかずで今も彷徨ってる。電波にのればどこにでも行けるんだよ。すごく便利。


意地悪な人のとこに行って色々してやりたい。でも○君は賛成しないかな。困ったことに、どんどんまとまりが無くなってきてる。そのうち自分がわからなくなるかもしんない。


その前に仕返ししたいなあ。引っ張るだけでいいんだよ。じゃあ、またね』
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