不思議の国のお伽噺。
そうすると。
すっ…
「てんちょー。アリスが怖がっているよ。」
「あ……ごめんねアリス…」
「う、うううん…」
チェシャ猫は、左手で庇い、私を守ってくれた。
てんちょーさんとよばれるその人は、エプロンをつけて、ウェーブがかった髪の毛を後ろで結っている。
更に、丸い大きな眼鏡をかけている。
そして私の反応にしょんぼりしていた。
「あ、ご、ごめんねてんちょーさん…
あ、あの…てんちょーさんの名前は?」
「!ぁ、アリスが喋りかけてくれたよ!チェシャ猫ぉ!!
アリス、ボクの名前はジェミニ!
ここ、メロヘンのてんちょーをやってる!
てんちょーって呼んでね。」
…、話が長い。汗
最初の一瞬だけ、てんちょーさんは、驚いた顔をしたが、すぐに笑顔を張り付けた。
「…てんちょーさん。
なんでこの店はメロヘンってゆうの?」
「何を言ってるんだいアリス?
君がつけたんじゃないか。」
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