不思議の国のお伽噺。



そうすると。


すっ…



「てんちょー。アリスが怖がっているよ。」

「あ……ごめんねアリス…」

「う、うううん…」



チェシャ猫は、左手で庇い、私を守ってくれた。
てんちょーさんとよばれるその人は、エプロンをつけて、ウェーブがかった髪の毛を後ろで結っている。
更に、丸い大きな眼鏡をかけている。


そして私の反応にしょんぼりしていた。



「あ、ご、ごめんねてんちょーさん…

あ、あの…てんちょーさんの名前は?」

「!ぁ、アリスが喋りかけてくれたよ!チェシャ猫ぉ!!

アリス、ボクの名前はジェミニ!

ここ、メロヘンのてんちょーをやってる!

てんちょーって呼んでね。」



…、話が長い。汗

最初の一瞬だけ、てんちょーさんは、驚いた顔をしたが、すぐに笑顔を張り付けた。



「…てんちょーさん。
なんでこの店はメロヘンってゆうの?」


「何を言ってるんだいアリス?













君がつけたんじゃないか。」

























.
< 10 / 159 >

この作品をシェア

pagetop