不思議の国のお伽噺。



「何故森に入ったの!?
絶対入るなと言ったはずだろう!!」


すごい激怒したチェシャ猫。

私は、肩を竦め下を向いた。


「ご、ごめんなさい…

でもっ、チェシャ猫が入ってくのが見えて…っ」


「もしかして、幻覚を見たのかい…?」


「…うん…

こ、殺されそうになったけど…助けてもらった」


「…誰に?」


「……知らない人」




チェシャ猫の顔がすごい近くまである。


左右違う色の目を伏せ、チェシャ猫は息をはいた。



…すごい心配してくれていたようだ。











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