不思議の国のお伽噺。
ギャグかと思うくらい、早く気付いたあかずきん。
私の中の時計が、パニックで少し止まる。
振り向いて分かったこと。
あかずきんの目は、瞳の色が赤い。
そして半開きの目。
明るい茶色の、ふわふわした髪の毛。
な、なんか…童話で読んだイメージと違うような…
これは、もしかして
私のせいなのかな?
私のせいで、こんなにも変わるのかな?
でも、もしかしたらあかずきんは、元からこうゆう容姿なのかもしれない。
性格もこうかもしれない。
でも、もし違うとしたら。
私のせいなのだとしたら。
〝私の記憶〟は、世界の崩壊と繋がっていると、チェシャ猫は教えてくれた。
〝ソレ〟は恐ろしいぐらいに皆を蝕んでいくんだ…。
私を、蝕むように。
すると突然、あかずきんは言った。
「あの日以来、〝アタシ〟は出ることがなくなったんだよ
そりゃあ、アリスがここからいなくなって、崩壊がなくなったからだけどさ…
久々に〝アタシ〟で世界が見れたとき、アリスが帰ってきたのが分かって、よかったよ
ずっと心配していたんだからね…」
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