不思議の国のお伽噺。



シンデレラの国に向かって、結構時間がたつ。

だけど、〝国〟にたどり着く気配がない。


さっきから、景色も変わるわけではなく、ただただ平らな道を歩いていた。

ここが、森じゃないことが救いだな。笑



しかし、辺りはもう真っ暗。
お腹も減ったし、そろそろ休みたい。




「チェシャ猫ぉー、お腹空いた…」



「…、そうだね。

疲れてるだろうし、そろそろ休もうか」



やっほっ!


…と喜んだのもつかの間。



「でも、チェシャ猫…


休むとこ、ないよ?」



辺りには、休めそうな小屋などはない。
草、草、花、木。
超大自然。




「大丈夫だよ。」



チェシャ猫はそう言って、草と砂と石を拾って息を吹き掛けた。



すると、砂と草と石は舞い、光となって小屋になった。





「おぉー…!

チェシャ猫すごいねー!」











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