不思議の国のお伽噺。
歪んだときの彼女達。
私は、息を飲む。
まだ、たくさんの大事なことを思い出してはいない。
違う世界のことも、ここのことも。
その事は分かってる。
私の中で、とても大事に記憶されているはずのこと。
でも、何から触れていいかわからない。
空っぽの頭に、出てきた彼らの顔が記憶されていく。
私の…
「友達…」
光が、私の目を刺激していった。
消え際に、皆の笑顔が見えた、気がした。
でも一人だけ。
…大事な友達(アナタ)を、見落としてたことに気付かずに。
「アリス!」
目が覚めれば城の外。
中から音楽が聞こえる。
あ、そういえば私…寝てたのかな?
「アリスが寝ちゃった間にも、いい感じに進んでいってるよ、あの二人。」
私も、チェシャ猫が覗いてる場所から覗くと、しーちゃんと王子様(?)は、
睨みあってた。
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