不思議の国のお伽噺。
「はじめまして??シンデレラ様っ!」
ニコニコ。愛嬌溢れる笑顔で。
頬についた血を、雨で洗い流すかのよう。
…でも、人一人殺しただけでこんなに血って出る?
「私、王家にお仕えしております、リリアンと申しますわ?
シンデレラ様っ、お屋敷の中をご覧になりまして?」
私は、後ろを振り返る。
もし、かして
「見ていらしたら?」
ニコニコ笑い続ける。
何で笑っているの?
ドアを開け、中を見た。
「!?…う、ぇ」
ついに、あたしは吐いてしまった。
中には、血に染まる、身近な人たち。
おば、さん…姉妹たち、執事さん…
「まぁっ!!
大丈夫でございますかっ!?
シンデレラ様」
「う、うぇ…」
「フフフ、衝撃が強すぎましたかね?
もう、言わせてもらって良いですか?」
私は、涙を目にためリリアンを見る。
目を見開き、鬼のような顔をしてリリアンは言った。
「邪魔なんだよ!!!!!!!!!!
クソアマめが!!!!!!!!!!!」
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