不思議の国のお伽噺。



「はじめまして??シンデレラ様っ!」



ニコニコ。愛嬌溢れる笑顔で。
頬についた血を、雨で洗い流すかのよう。




…でも、人一人殺しただけでこんなに血って出る?



「私、王家にお仕えしております、リリアンと申しますわ?

シンデレラ様っ、お屋敷の中をご覧になりまして?」




私は、後ろを振り返る。

もし、かして



「見ていらしたら?」



ニコニコ笑い続ける。
何で笑っているの?




ドアを開け、中を見た。



「!?…う、ぇ」



ついに、あたしは吐いてしまった。
中には、血に染まる、身近な人たち。




おば、さん…姉妹たち、執事さん…




「まぁっ!!
大丈夫でございますかっ!?
シンデレラ様」



「う、うぇ…」



「フフフ、衝撃が強すぎましたかね?

もう、言わせてもらって良いですか?」



私は、涙を目にためリリアンを見る。

















目を見開き、鬼のような顔をしてリリアンは言った。












「邪魔なんだよ!!!!!!!!!!
クソアマめが!!!!!!!!!!!」












.
< 65 / 159 >

この作品をシェア

pagetop