不思議の国のお伽噺。




『この店の名前は、メロヘンよ!!』



『…?メ、メロヘン?』



一瞬、その場の空気が固まった。
しかし、オサナイワタシは笑顔。


…これ、マジで言ってんの?

てんちょーは、頬を掻いた。



『メルヘンじゃ、なくて?』



『メロヘンよ!お母様はメロヘンって言ってたわ!』



…、これは、貴族独自のイントネーションか?


てんちょーは、こらえきれずに噴だした。



『はははははははは!!

はははっ!メロヘン?メルヘンでしょ!!


あははっははははは!!』



『なっ!?


じゃ、じゃあ変えるわよ!!!』



腹を抱えて笑い出したてんちょー。



オサナイワタシは、顔を真っ赤にしてそむける。




『いいよいいよ、メロヘンで!


繁盛しそうだ!

ははは!』




『…絶対馬鹿にしてるわよね…』















最後にてんちょーの笑顔と、優しい声が耳に届いた。





















『僕は、いつでもアリスの味方だから!』



















.
< 78 / 159 >

この作品をシェア

pagetop