僕は君を追う
ガタッ

つい身体を動かしたために、音が出てしまった。

「「香奈枝!?」」

お母さんとお父さんの声がシンクロした。

「誰、ですか…?」

演技をとっさにした。

お母さんからの目からはさらに涙が溢れた。

「香奈枝…覚えてないの…?」

とりあえずうなずいてみた。

その瞬間-----完全に親は信じた。
私が、記憶喪失だってことを。

それから色々とあって…最初のように翔ちゃんと再会したんです。


-香奈枝side end-
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