僕は君を追う
「よっ、翔太」
「わざわざ悪いな」
「まぁどーせ同じ大学やし」
「さんきゅ」

俺たちは大学に向かって歩き出した。

「浩平は自信あるん?」
「うーん。自己採点では5点低かってん」

浩平はへへへと笑いながら言った。

「翔太はどないなん?」
「俺は10点低かった」
「まぁ一緒に落ちよか」
「おま、縁起でもねぇこと言うなや!」

俺は浩平の頭を叩いた。

「痛っ。まぁ受かってればええねんやからさ!」
「そうやけどさ…」

そんな話をしていると、目の前に大学が見えてきた。
なんだか足が震えてきた気がした。
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