僕は君を追う
「ありがとう…ってか浩平がもう目の前だから、切るね」
『おぉ、そうか。まぁまた帰ってきてから話そうな』

そう言って俺は電話を切った。

「浩平!どうだった?」
「おう。受かってたよ。お前は?」
「俺もなんとか受かってた!」
「やったな!」

俺たちは人目もはばからず抱き合った。
他人からは気持ち悪いけど、今の俺たちには関係ない。

「良かったな、本当」

少し経ってから俺たちは入学手続きの書類を貰いに行ってから帰ることにした。

「ほんまやな。翔太って案外不安材料やったし」
「余計なお世話やっての」
「入試ん時とかどーしよーって深夜に電話してきたくせに」
「うっせ。俺にだってそういう時あるっつの」
「翔ちゃん、かわいいー!」
「うざ」
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