僕は君を追う
「後で詳しく聞くからな?」

そう言うと優太は香奈枝の後を追うように自分の席に戻った。

「…んだよ」

俺はその場に居るのがだるくなって、そのまま屋上に向かった。
そして給水塔の横に寝そべった。

「色々めんどくせ」
「何が?」

独り言を言ったつもりが返事が返ってきたから、俺は起き上がって周りを見渡すと、
そこには寂しそうな笑顔をした香奈枝が立っていた。

「香奈枝…」
「私のこと、だよね?」
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