僕は君を追う




トキガトマッタキガシタ



「はじめまして。新田香奈枝です!大阪から来ました」

すると優太は俺の方を振り向き「お前と同じ大阪だな」と言ってきた。
俺は何故だか知らないが、無性に教室に居られなくなり、そっと教室から抜け出した。

「香奈枝…」

その名前を声で発すると、唇がくすぐったく感じた。
そして俺は唇をぬぐった。

「なんであいつが?」

俺はあいつを知っている。
知っているどころじゃない。
むしろ…仲が良かった。
まさか、まさか、あいつが…。
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