僕は君を追う
「でもさ翔太は香奈枝ちゃんのことでそんなに感情的になれんだろ?」

優太がニヤニヤした笑みから優しい笑みに変えた。

「うん…まぁ…」
「だからさ、いつか香奈枝ちゃんも分かってくれるよ」
「優太…」
「今は辛いかもしれないけど、大丈夫だよ」

優太は俺の肩をポンッと叩いた。

「でも俺…辛いよ…今にでも鬱になりそう…」
「もうなってるだろうよ」
「…」
「だからさ、後は這い上がるだけだろ?」

優太の言っていることはよく分かる。
でも今の俺にはそれが出来そうにもない。
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