僕は君を追う
ただ年月が過ぎたから?
そんなんじゃない。

「お前さ、何でここに来たの?」

俺は少し期待した。
『翔太君に、翔ちゃんに会いたかったから』って言ってくれることを。
でも…違った。

「だって私を見た瞬間に教室から出て行ったじゃん!」

何だか遠回りに確認するのが面倒になってきたから、俺は勇気を持って核心をつく質問をした。

「俺たちって会ったことある?」
「えー!?無いに決まってるじゃん!」
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