僕は君を追う
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今から5年前、俺は大阪に住んでいた。
「おい、香奈枝!」
「ん、何ー?」
「学校行くで!」
「ちょ、待って!」
この時の俺と香奈枝は関西弁をバリバリしゃべっていた。
「あのさ、お前なんで朝弱いん?」
「逆になんで強いん?」
「遺伝ちゃうん?」
「じゃあ私も遺伝やな!」
「それは絶対にないわ」
「な・なんで!?」
「だっておばさんもおじさんもちゃんと強いで?」
「う、うるさい!」