ク ロ
暑さ寒さも彼岸まで
それから…


何度となく、クロのことを思い出した。

どこにいるのか

元気でいるのか

私を覚えているだろうか


馬鹿な思い上がりかもしれない。
3年の恩も3日で忘れるのが猫だ。
たった3日、そばにいた私のことなど、ひとつ角を曲がったとたん、きれいさっぱり忘れただろう。


縛られず、繋がれず
気まぐれに生きるのが猫だ。

たぶん、そうなんだ。
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