ハフピスライン
世界の混沌
黒い空。

震える大地。

人々は逃げている。

小さな村で大人しく生活していたはず。
だというのにどうして村は赤に染まっているのか。

何がこの不幸な光景を生んだのか。
何がこの悲鳴を生んだのか。
何が現れたのか。

――――――それは人を滅ぼす闇の存在。

「はっはは。逃げても無駄だ! どうせは俺達の食料になる!」

大きな巨体に大きな斧。
それだけでも人は恐怖して逃げ腰になる。

しかしその大柄の男は“人外”なる存在。
古の龍のように不気味に輝く鱗を持ち、全てをかみ砕くような鋼の牙。そしておびただしいまでの殺気は“化け物”としか言いようがない。

そう彼らは化け物。
魔より生まれし存在。
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