ハフピスライン
そんな熱弁もヘルバーンはまじめに聞いているようには見えない。

「いんだよ、それぐらい。異様な魔力を持った奴がな。昔、俺も見たぜ。村に閉じ籠ったきり出てこない奴がな」
「けどそいつはヘルバーン、お前が殺したんだろ?」
「俺の殺したいリストで殺さなかった奴リストに入るな。ムカつくんだよ、何度も攻めたけど戦わずして村の外に放り出す。くだらねぇ、だから止めた」
「ヘルバーンの魔力耐性を持ってしても介入が出来ないというのは確かに異様か。今回の奴が同じってことはないか」

魔王が考えながら言う。もちろんこの時、ジョーカーは黙って話を聞いている。

「ないな。絶対にあの村からでることはない。あの村の中でしか強くないんだろ。俺の魔力耐性は直接放たれた魔力にしか通用しないしな。設置型か魔術陣とかだろ」
「なるほど、お前が話しているのはヤンキルガ・サイスマスのことか」

突然、ジョーカーが口を割り出してきた。どうやらヘルバーンの話から推測をしてたようだ。

あれほど熱弁してはいたが冷却の速さはさすがトロワポテゥーの一人というところだろう。
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