ハフピスライン
「冗談だって。逃げねぇから手を離せよ」
「ホントだな?」

オレは手を放す。

「なんで追われてたんだ?」
「ちょっと待て。こんな所で立ち話してて見つかったらめんどうだし適当な店に入ろうぜ」
「おいちょっと待て」

オレの返答も待たずに勝手に店に入ろうとする男を捕まえようとするが、今度はスッと避けてそのまま店に入って行った。
おいおい、オレは金がないんだ。しかもそんな長話はするつもりはない。いっそこのまま店には入らずに行くか。

「早く来いよ。助けてくれた礼で奢ってやるから」
「そうか、それなら話は別だ」

オレは店の中に入って行った。
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