ハフピスライン
「おかえりなさいませトリアイナ様、ジョーカーとヘルバーンは出発したみたいですね」

ハーフの領域にはナナが私の帰りを待っていた。今日からの私の作戦を話している分、心配してくれたんだろう。
ナナは優しいから。それに未熟とは言え強いし信頼できる。だから全てを話したんだ。

「そのようだな、私は二日間暇でしょうがない。誰もいない以上、私はどこにも行けないのだから」

ジョーカーの部下はこっちにもいる可能性がある。だからそうゆう風に言っておくのも一応の策になる。

「トリアイナ様はゆっくりしていてください。ここのところ働きっぱなしだったので」
「そうすることにする。どうせ何も起きない以上、魔王から呼び出されることもないだろう」

そう言って歩き出す際、私はナナにアイコンタクトで「後のことは頼んだ」と送る。

それを分かったナナも「任せて下さい」と強い眼差しで返してくれた。
私はそれを信用して自分の部屋に向かった。
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