ハフピスライン
「これくらいならまだ平気だ。それよりもここが地獄だった方が私にとっては効いている」
「確かにショックだよね。そういえば魔王軍であるカオスワルドのことは知っている?」
「魔王軍のことは知ってはいるが?」
「私が強くあの森を切り抜けられるほどだったら、私は魔王軍のトロワポテゥ―、ハーフのトリアイナ・ゼフィールの元に向かうつもりだった。彼女は確実なるハーフの希望と私達の中で言われているから。けど危険が大きいから、この幻のハーフの村にみんな頼った」

ハーフの希望か……この私が。この地獄のような場所も知らなかった私には希望を名乗る資格はないだろう。

それでも私がハーフを保護していることはみんな知っていてくれていたのか。それは良かった。
確かに魔界の森は魔物もいて危険。しかしうまく逃げればたどり着けない場所でもない。
この偽りのハーフの村が失われれば、本当に希望を信じてくれたハーフは私の元に来てくれるだろうか。

――そのためにもこの偽りのハーフの村は邪魔。絶対にあってはならない。
ヤンキルガ・サイスマス。魔王が現れし3日後、必ず貴様を殺す。
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